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ひそかなブーム

「ひそかなブーム」って「じつは有名なんだ」Honと同じように変な言葉だと、友達と話したことがありました。それはそれとして、

いまうちのブームは古書店で文庫本を買うこと。夜の空いている喫茶店に夫婦で行って静かに読んでいます。

先日の船に乗る前、ちょっと縁があって「折たく柴の記」を買って、それはまー、結局だんだん退屈になってきて、まだ読み終わってません。はい、すみません。今年は松本清張生誕百年だそうですが、私も妻も「点と線ぐらいしか読んでない」というので、「砂の器」。それから、岩波文庫の「日本の昔ばなし」シリーズにはメチャクチャはまりました。人間がバンバン死んでいったりする(現代からは)常識はずれの展開や、中途半端な終わり方にしびれました。その勢いでほかにもぽんぽんと買いました。

こういうのもタイミングで、舞台が込んでいるとおぼえものがあるので落ち着いて読めません。買い過ぎないようにしなくちゃ。

笛のけいこ

笛の練習明後日名古屋で「吹取」があるので、笛を練習しているところです。吹取は狂言を演じながら笛を吹く珍しい演目です。
話の舞台は、八月十五夜、京都五条の橋。ちょっと風流で、面白い。いまごろからが演じるのにちょうどいいですね。

写真の笛は、私の安物(といっても数万円です)。いい物は手が出ません。以前国立能楽堂で吹取をしたときには、能楽堂所蔵のとっても音の出やすい笛を借りました。あれはよかったなぁ。
下にあるのは一噌流笛指附集という本で、曲ごとの指穴のおさえ方が書いてあります。
吹取で吹く曲は、多少選曲の幅がありますが、今回はヒシギ、狂言下り端(サガリハ)、シャギリです。吹くこと自体は難しい曲ではないんですけど、これを吹きながら、歩いたりうなずいたりというのが案外むずかしい。気をとられると笛の音がスカッたり、指がもつれたりします。

笛方が舞台に出て、狂言方は笛を吹く真似だけをする演じ方もあって、まぁその方が断然いい音なんですが、私の場合はいちおう四拍子(囃子四種)の稽古もしたので、こんなときにはやってみたいっつうことでございますよ。

狂言絵葉書

きょうは埼玉県蕨市の河鍋暁斎記念美術館へいってきました。
以前初めていったときは、たしか国立能楽堂で「浦島」(野村又三郎家番外曲)を復曲上演する直前でした。暁斎は狂言を習っていたので、狂言や能の絵も多く残していて、そのなかに浦島の絵もあるのです。もっともこれは大蔵八右衛門派か、鷺流のを描いたのではないかと思いますが。

いまは特別展で、地獄極楽めぐり図の下絵を中心に展示していました。小さい下絵ですが、色がない反面、線がイキイキしてみえて、面白い絵でした。

さてもう一つの目的はこれ。狂言図の絵葉書です。たくさん買ってきました。
今回買ったのは狂言らしく見える4種。靱猿、末広、釣狐、楽屋。
この楽屋が傑作なんです。見てください。子供に目隠しをして遊んでいる人がいて、それを見て笑う役者は舞台で使う太刀と鬘桶を手にしています。素襖や烏帽子をつけた人もいて、座敷には本を開いて扇を持って謡を合わせている人も…いろんな人が臨場感たっぷりに描かれています。さすがに狂言を習っていて裏側も知っている暁斎ならではでしょう。何かの時にはメッセージカード代わりにつかいますから、おたのしみに。

河鍋 河鍋

おかげさまで

やるまい会東京公演が先日無事に終了しました。ご来場いただいた皆様、ありがとうございました。

又三郎師が東京公演に長年利用してきた国立能楽堂に、久し振りにもどっての三回忌の追善会でした。客席はほぼいっぱいになりました。親子で靱猿をみせる奥津氏(実質主役みたいなもの)が、はりきって売り込んでくれた功績も大きいとおもいます。

私は靱猿の太郎冠者でした。この役はもう何度もやっていますが、やはり今回は猿に心配がないので、とくに落ち着いてできました。途中で猿が太郎冠者のところへ遊びに来て、袴をチョイチョイとひっぱるのは、今回初めてやられたので(猿にそういうことをする余裕があるときだけ)、ちょっと気が散りそうでしたけど…。セリフ言いながら「シッシッ」ともできませんしねぇ。

実は今回私は、楽屋の広さがさびしかったです。というか、部屋の広さでさびしさが見えた感じかな。こちらは小三郎氏以下みんな慌しくしているし、万作先生ご一門とちょっと部屋も離れてしまって、あまりお話もできず、なんだか別々にやっていたような気分。三回忌って、寄り添うほどでもなくなって、ちょっとさびしい時期なんですね。

でもそんなことも言っていられません。来年からは追善会でなく、通常のやるまい会ですから。パワーアップしてしっかりした会をやっていきますよ。これからもよろしくお願いします!

もうすぐやるまい会

今日はやるまい会の「靱猿」の申し合わせで、国立能楽堂へいってきました。

猿役のイッちゃんがつける猿の面、父親で猿ひき役の奥津健太郎氏が製作していましたが、ようやくできて披露されました。彼は「目が大きすぎたかなぁ」などといろいろ心配していましたが、イッちゃんがつけてみるとなかなかカワイイ。「カワイイだけでなくちょっといたずらもしそうな顔だね」などと話しました。これもぜひ、今回の見どころの一つにしてください。

初舞台でもないし、さすがに五歳ですから、よく稽古もできたようです。猿は小さいほどいいなんてはなしもありますけれど、あまりおぼつかなくても、大名や太郎冠者までが気が気じゃありません。今回は私達も観客の皆様も安心して、靱猿という話を楽しんでもらえるでしょう。太郎冠者もすこしは演技を見てもらえるでしょうか?頑張りますよ。

B席はまだあるそうなので、迷っている方もどうぞどうぞ。

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