« 2012年10月 | トップページ | 2012年12月 »

トマム薪能

先日北海道占冠村トマムでの薪能に出演してきました。
トマムは真冬にはマイナス30度も超える(下回る?)寒さになるところだそうで、十一月も後半となればもちろん冬。雪の中で震えながらの薪能は…

というのは冗談で、星野リゾートトマムのステキな建物内での舞台。大きなガラスの壁の向こうがわの、雪をかぶったエゾ松と、庭に燃える篝火を背景にした、洒落た薪能でした。
狂言の前に地元の「占冠神楽」の演目があり、迫力のヤマタノオロチ退治を幕の隙間からたのしみました。地元のかたの出演かと思っていたらそれだけではなく、昔当地に入植した人達のルーツになっている広島の神楽団との共演だったそうです。安芸高田市の錦城神楽団といったとおもいます。(違っていたらごめんなさい)
先月わたしが行った島根県は神楽が有名ですが、広島も盛んだそうで、安芸高田市だけでも20の神楽団があり、10人に一人は神楽に携わっているとのこと。錦城神楽団は30名といいますからスゴイ。和泉流の半分の規模ぐらいでしょうか。和泉流は各派に分かれていますからね…
猛烈な神楽のあとに、楽器もない狂言がどうだろうかと思いつつも、割り切って一生懸命やりまして、たのしんで頂けたようです。
その後の船弁慶も、義経くんがとても上手で(義経役、初めてだそうです)、皆で感心していました。
北海道のリゾート、台湾のひとに人気だそうで、今回も30人ぐらい台湾からのお客さんがいらっしゃってたそうですが、神楽、狂言、能、といろいろ見てたのしんで頂けたんじゃないかな~と思います。
案外神楽との共演っていいかも。
帰りは村のバスで、占冠村議会議員のかたがガイドになって、楽しく地元の話をしてくださいました。ぜひプライベートで遊びに来てほしいと、人口1100人あまりの村を盛り上げたいという気持ちが伝わってきました。

電車運転見合わせの間

練馬で用事を済ませ、駅に戻ったら電車が止まっていました。
改札近くでぼんやり立った目の前に古書店の看板があり、近所だし、本の数が多そうなので行ってみました。
棚からあふれた本や、仕入れて紐で括ったままの本が、床にもドサドサと積んである、好みのタイプの店でした。
先月、狂言の学校公演で、神話の国“出雲”へ行きましたので『古事記』を購入。今年は編纂1300年で、東京国立博物館で出雲展もやっていますから、近々行く予定です。
それから、子供に歌ってやろうとおもって、岩波文庫の『わらべうた』を購入。「うさぎうさぎ、何見て跳ねる」とか「ずいずいずっころばし」など有名なものから、知らないものまで。楽譜もあります。いつも狂言謡をうたっていますが、毎日のことでちょっと飽きてきましたので、レパートリー拡張です。
〆て650円でした。
軽~く見ただけのつもりでしたが、その間に運転再開…をもう少し過ぎていたようです。次の用事に急いで向かいました。

ネパールの帽子

ゴビンダマイナリさん無罪の記事を見ながら、「ネパールの帽子ってちょっと変わっているよね。」と言ったら、妻が「日本の烏帽子に似てなくもない。」と。
たしかに似てなくもない。

ありがとうございました

やるまい会東京公演、昨日無事に終了いたしました。

「貰聟」シテ、前日の申し合わせをして、覚悟していたことですが、一門でもっとも大柄な藤波さんがしっかりと演じている女房を追い出すのはコトであると改めて感じました。酔う演技は狂言としての様式と写実の兼ね合いが難しいものです。そのバランスに気をつかうことで、大きな女房をしっかり追い出せるように考えました。
申し合わせ後の帰り道にもふと、一箇所のセリフの言い方に工夫を思いつきまして、いまさら変えるのもどうかと思いましたが採用することにしました。当日そこは思ったようにウケましたので、成功としたいと思います。どこのことかは内緒です。

「牛盗人」は、シテの奥津君には申し訳ないですが、私にとってはもうとにかく「欄干越え」を失敗すまいということばかりが頭にありました。実際そんなに難しいことではないのですが、一度ひとの失敗例を目撃したこともあるので気になりました。幸い成功して、その後は演技に集中できたので、奥津君の舞台を台無しにせずに済み、一安心でした。

先月は仕事が忙しかったのと、初めての子供の世話で少し疲労がたまっていたところ、湯上がりに泣く子の面倒を見ていたら湯冷めをして、なんと当日に風邪を引いてしまいました。
楽屋入り前にポケットティッシュ6個パックを買ったのですが、終演までに使い果たしてしまいました。ひょっとしたら楽屋のくしゃみが見所に聞こえたでしょうか。
ですが、咽も痛かったにもかかわらず、声には影響が出ず、みぐるしいことにならなかったのは幸いでした。

来年は12月8日だそうです。またのご来場をお待ちしております。

狂言三の会12/9名古屋

Img_0001_2

Img_0002_3

今年の狂言三の会は、めずらしい「復曲狂言三本立て」。ひとつは復曲初上演、ひとつは再演、もうひとつはすでに定番化したものです。

当代又三郎氏、こうしてみると案外復曲にも意欲的に取り組んでいるようです。

特大画像をアップしてしまいましたので、とりあえずこれをご参照ください。詳細はまた追い追い書きます。

学校で狂言をみてもらう

今日は名古屋の近く、春日井の中学校で狂言をしてきました。いまは学習指導要領で伝統芸能のことも教えなさいと決まっているそうで、小中高、あちこちで狂言をよくやります。

といっても、私は学習指導要領を見た事がないので正確にはわかりません。国語で扱われたり、音楽で扱われたりしているようで、どうなっているのだか。

扨今日はめずらしく私が解説役をおおせつかりました。当日まで解説の時間も聞いていず、二十分と聞いて学校へ行ったら、実際はもっと時間が取ってあって解説三十分になってしまいました。

大雑把に歴史と演技の特徴の話をしてから、まだわけのわからぬ生徒四人を舞台に上げて、狂言の演技の体験。いきなり大声でノコギリ「ズカズカズカ!」なんてやらせたので、これで生徒全体の気持ちがほぐれたようでした。

中学生なので小難しい話をしてもいいかなと考え、最近私がおもう「狂言を学校で見る意味」を話しました。
こまごま書くのも面倒なので省きますが、要は「比較的とっつきやすい狂言を手始めに、自国の文化を知る事で、他国の文化を尊重することもでき、国際交流・相互理解の最前線の平和的な武器になる」ということでした。
その場で考えながら喋ったので、そう言えたかどうかわかりませんが。どんなもんでしょう。

« 2012年10月 | トップページ | 2012年12月 »