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福山八幡宮薪能

今日は広島県の福山八幡宮薪能でした。
福山城の近くにある大きな神社です。社殿が高いところにあり、その下の庭、樹が生い茂った斜面を背景にした、良い雰囲気の場所です。

しかし、三時頃から小雨が降りだし、やれるのかなどうなのかなと気を揉み通し。ダメなんじゃないの~と話しながら、五時に会場に入ったころは、むしろ少し強く降っていました。

それなのに客席には、すでに数十人のお客様が、 六時半の開演を信じて傘をさして待っている。なんて熱心なお客様なんでしょう。自分の諦めムードを反省して、このかたたちになんとか観て帰ってもらいたいものだとおもいました。

そして六時半ごろ、なんと雨はあがったのです。もうお客様たちも傘をたたんでいました。

舞台袖の小屋にはいり、手早く準備をして、20~30分遅れでの開演となりました。
ご神火を薪にうつす火入れ、仕舞、それから狂言「杭か人か」。狂言をやっているうちにまた降りだして、そのあと少し休憩。こやみになったので舞囃子「藤戸」、そして能「鉄輪」。
終わってみれば、すべて番組どおりに実施できたのでした。

みなさんの日頃の行いがよかったのでしょうかね。でも考えてみると、私達たち狂言だけが雨にうたれたのでした。日頃の行いのせいですか。そうですか。

ホテルの部屋で又三郎さん藤波さんと手分けをして装束を干して終了しました。
お疲れさまでした。
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也留舞会発表会無事終了

日付はかわりまして昨日27日、発表会でした。みなさん一年の稽古の成果をよく発揮されていたとおもいます。事前に又三郎さんから聞いていた話では、「…」というかたもいらっしゃったようですが、どうやらみなさん本番に強いようで。二三日は余韻に浸って、また新曲に励んでください。たのしみにしています。

写真は、今日発表されたかたからのいただきもの。初舞台ご挨拶のかわいい和ろうそくと、名古屋の有松しぼりのタオルハンカチ。ろうそくは火をつけたらもったいないですね。ハンカチは汗を拭いても大丈夫でしょう。ありがたく。
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名古屋のホテルにて。



しば漬

 先日京都へ行ったときに、家に土産を買いました。いつもこういう旅行は観光ではないですし、荷物が増えるのがいやなので、たいしたものは買わないのです。たいていは食材です。

 梅雨明けごろの暑さには辟易でしたので、京都駅の土産売り場でも、漬物の前から離れられませんでした。もう漬物しかない。刻んで茶漬けにしたら旨かろうということで頭がいっぱい。
 そこに「本しば漬」というものがありました。
 そもそも私、漬物はあくまでも本来の漬け方で、ちゃんと醗酵させたものじゃないと納得しないのですが、本しば漬は昔ながらの製法で醗酵させたものだと書いてあります。材料は、茄子と紫蘇と塩だけだと。
 しば漬けって紫に着色したきゅうりのキューちゃんみたいなものだと思っていたのに、本当は茄子と紫蘇と塩だけなんだそうです。知りませんでしたね。
 というわけで買いました。まだ冷蔵庫に先客の漬物があるので、しば漬けの出番はまだ少し先ですが、とても楽しみです。
 ネットで漬け方を見つけましたので、リンクを張ります。いまちょうど茄子も紫蘇も出ていますので、漬けどきです。
 ところで「しば漬」って、よく「柴漬」と書きますよね。でもじつは「柴漬」って、「ふしづけ」と読む、昔の死刑の方法の一つなのですよ。柴で巻いて水に沈めるんです。能の「阿漕」で、禁漁区でたびたび漁をしていた男が柴漬の刑にされるのです。
 「しば漬け」は「柴」ではなくて「紫葉」がほんとうのようです。お間違いなきよう。私は間違えていました。

京都日帰り

今日は京都観世会館で片山定期能公演に出演してまいりました。
役は能「夕顔」のアイ(所の者)と、狂言「杭か人か」のアド(主)。

京都観世会館は地下鉄の「東山」という駅の近く、平安神宮の前です。
ところで「夕顔」のアイは、偶然ですが、「今日は東山へ罷り出で、心をも慰まばやと存ずる。」といいます。地下鉄に乗りながら、そのまんまだなぁとちょっと可笑しかったのですが、京都のかたはこのように多くの能を、地理感覚をもって身近に見ていらっしゃるのですね。私もそういう感覚を多少なりとも養う必要があると思いました。

それから、地下鉄の車内アナウンス(録音済みの女性の声ですが)で、「次は東山、東山」というのを聞いていて、私が思っていたアクセントと違うことに気づきました。おそらく関東の人の多くは、「ひ」が低く、「がし」が上がって、「やま」が下がる、「いけぶくろ」型のアクセントで言うとおもうのですが、地下鉄のアナウンスでは、「ひ」が低く、「がしやま」が、上がったままで平坦な「はちおうじ」型だったのです。
うーん、これは、京都の観客に聞いてもらうなら、直したほうが違和感が無くてよいだろう、とおもいまして、直しました。多分、忘れずに直しました。あまり覚えていませんが。

さて、私、うっかりしていたのですが、今は祇園祭のさなかだったのですね。「宵山」という、名前は有名な、私にはなんのことかわからない期間だったようです。
なのに、日帰り…。新幹線もちょうどよい時間に予約済み。
せめて京都駅までバスに乗っていけば、山を曳いているところに出くわさなくても、祭でにぎわう街の雰囲気ぐらい楽しめるかもしれないと思ったのですが、こんなときには到着時間が読めませんしね。しかたなくまた地下鉄に潜って帰りました。地下鉄には浴衣っ子がけっこういました。

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