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いるまやう

野々口立圃『空つぶて』(早大古典籍総合データベース)を読んでいて、「入間様」(いるまよう)が狂言『入間川』以外で使われているのを初めて見つけました。

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「入間様」は、物事を反対の意味に言う「逆さ言葉」のことだそうで(「川が深い」を「浅い」など)、埼玉の入間地方で使われていたということになっています。
入間様の由来はいろいろ言われていて「入間川が逆流した」「入間川全体が弧を描いている」「高麗の渡来人が住んでいたので文法が違っていた」「うるま(言葉が通じない)」だのと定説がないようです。

入間郡に生まれ育った私も、定説がないところで勝手に言わせてもらいます。
・逆流したなんてアマゾンじゃないんだから。あるとすれば逆流する川として有名になるはずで、逆さ言葉で有名になるって不自然じゃない?
・弧を描く川なんて他にもあるでしょ。弧を描く川でなくても、都から丹後のほうにでもいって川が北に流れるのをみて逆さだと思わないの?
・入間郡の一部に高句麗からの渡来人が集められたのはそうだけれど、同時に高麗郡になったんだから「高麗様」でしょ。しかもそんなの奈良時代の話。中世にはよそと変わらないんだから。それに朝鮮人より唐人のほうが語順ちがうでしょ。

ということで消去法だと「うるま」説になってしまうのですが、その言葉は私知らないので、それもとりません。わからない、にしておきます。
ただし、「いるま」という言葉が「入間」に結びつけられた可能性はあると思います。狂言でいえば『名取川』の発想に似ていますから。

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